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SUSも団体保険導入=企業に加入を呼びかけ

3月14日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】企業と民間保健プラン会社の間で交わしている団体保健加入制にならい保健省は十二日、国民健康保険(SUS)の中にも団体保健プランを発表し、一般企業や労組の団体加入を薦めた。
 民間保健プランの加入者は全国で三千五百万人とされ、そのうち七〇%は企業を通じての団体保健。政府は民間保健プランへ流れる団体保健の大口資金を、国庫へ呼び込む計画だ。
 労組はSUSが、民間保健プランの枠に入らない多数の難病治療も行っていることで、民間並のサービスが期待できれば加入検討の余地があるとしている。
 民間保健プランに加入しながら、薬品の無料配布を受けるためSUSへも加入している人はおびただしい数にのぼる。民間では診察が即時に行われるが、SUSは一年近く待たされる。医師の処方箋を貰って薬品無料配布の列に入る。早朝未明長蛇の列に入り午後ようやく薬品を受け取れるが、十時間位の立ちづくめは覚悟しなければならない。
 無料配布薬品の中には、一アンプルが何千レアルもする高価な薬品もあり、それに生命を託している難病患者は多い。政治的理由により薬品の無料提供に支障を来すと、薬局で購入する財力のない患者らは死の道に追いやられる。
 SUSの財源捻出のため始まった小切手税は、政府財政の重要財源となっている。しかし、SUSの薬品無料配布は、いかなる理由があろうと続行して欲しいという叫びは止まない。