3月20日(木)
サンパウロ州イトゥー市のラザロ・ピウンチ市長は、十八日に裁判所から受けた「バス代値上げ命令」に対し、「市民の値上げに対する怒りを詩の形で伝えたい」とのメモ用紙を添えて、裁判所に市長自作の詩を送りつけた。詩の内容は値上げに反対するもの。市長は作家でもあり、自分の本の売上高を託児所建設に回すなどのチャリティー活動も行っている。
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輸出を伸ばそうとしているブラジルサンダルメーカー『アヴァイアーナス』は十八日から、米国ロスで二十三日に開かれるアカデミー賞授与式(オスカー)の参加者六十人に同社のサンダルを届け始めた。米国人スタイリストが参加者一人一人のオリジナルデザインを考え、箱は参加者の名前入り。二年前、女優ジュリア・ロバーツが同社のサンダルを履いて式典会場に現れて以来、同社は特別サンダルのプレゼントを販売促進戦略として練り続け、今回初めて実行に移すことが可能となった。
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サンパウロ州の軍警の自殺を減らすための啓蒙活動として、軍警自身が劇に出演し、命の大切さを仲間に訴えている。サンパウロ州では年間約二〇人の軍警が自殺しており、自殺の多くは男性警官。動機は、安い給料、非番時のバイト、家族問題、仕事の重圧、アルコール依存症で、心理カウンセリングが必要なのに、心理的抵抗感から治療を受けない警官が多いという。
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サンパウロ州は公立学校卒業者で私立大学に入学した学生の中から、二万五千人を対象に奨学金を五月から給付する予定。奨学金は授業料の半額で、残り半分は私立大学が負担する。奨学生は週末に公立学校で文化活動・スポーツといったボランティア活動に従事する。そうした活動を通して学校と地域社会がつながりを深めることが期待されている。