3月22日(土)
【フォーリャ・オンライン二十一日】サンパウロ州保健局が二十日に公表した〇一年度サンパウロ州結核治療率ランキングによると、サンパウロ市の結核治療率がサン・ヴィセンテ市に続くワースト2であることがわかった。治療率は、サン・ヴィセンテ市が四七・三%、サンパウロ市が四八%で、発病件数の八五%は完治すべきとする世界保健機関の基準からほど遠い。サンパウロ州の平均治療率は六〇%、ブラジル全体の治療率は九九年で七五・四%だった。
サンパウロ州では〇一年に二万六百九十人と、全国で最も多い発病件数を記録した。サンパウロ市における結核の増加は以前から懸念されていた。エイズに関連したケースを除いたサンパウロ市の結核死亡者数は八五年から九九年の十五年間に五五%増加し、この傾向は今も続いている。
低い治療率は、結核を移す患者が多数いることを意味する。
結核は感染者の唾液などを通じて感染する。治療は六カ月かかり、完治する前に治療をやめると、症状はさらに悪化し、結核菌の抵抗力も増す。
サンパウロ州保健局は薬品の配布と市への指導の責任を負い、治療促進のための新戦略を市が企画できるよう支援するつもりだ。同局は各市町村に、コミュニティー活動によって患者を治療に向かわせたエイズプログラムを参考にするよう求めている。