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サンパウロ州内の警備会社=八〇%は不法営業=大半は警官のアルバイト

3月26日(水)

【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙十六日】サンパウロ州警備会社組合はサンパウロ州で八〇%以上の民間警備会社が不法営業しており、その数は約千五百社に上ると発表した。
大部分の不法警備会社は、非番を利用して警備のアルバイトをする現役もしくは元警官によって運営されている。正規警備員十万人に対して、許可証を持たない警備員は少なくとも三十万人、最高で五十万人と想定され、「彼らの活動は野放し状態」と同組合長ジャコブソン・ネットさんは話す。連邦警察は抜き打ち検査をし、不正があれば営業停止などの制裁措置をとるとしている。
不法営業は、ここ数年間で急増した。犯罪数の増加と検挙率の低下、州政府が治安対策に本腰を入れていないこと、警官がアルバイトを給料の補てん手段としていること、正規の会社による二十四時間の警備費が七千レアルに対し、不法業者のそれは二千レアルと大幅に安いことが急増の理由として挙げられる。
正規警備員は二十一歳以上で、犯罪歴がなく、健康診断や心理テストをパスし、理論を学び、銃撃や護身術の実践訓練を受けた者でなければならず、最高二年毎の配置変えを義務づけられている。不法警備会社の警備員を雇うのは、雇い主と親しくなった後、盗んだり、誘拐までするならず者と契約を交わすことと同じだと連邦警察市民広報課の補佐は話している。