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凶悪犯、ピアウイ州へ移送=連邦刑務所を建設=4州に重罪人専用施設=法務省が受刑者対策

3月28日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】マルシオ・T・バストス法相は二十六日、全国の凶悪犯罪者を四十日の間にピアウイ州のテレジナ連邦刑務所に拘留すると発表した。ベイラ=マール容疑者が拘留されているプレシデンテ・ベルナルデス刑務所と同様の監禁設備を同刑務所に施すようだ。さらにアマゾナス、ゴイアス、南マット・グロッソ、エスピリト・サントの四州にも連邦刑務所を建設し、退役軍人にその管理をさせると発表した。

 ジアス・ピアウイ州知事との合意に基づき、昨年から建築を始め完成間近のテレジナ刑務所に携帯電話の遮断機やその他一連の警戒装置を施し、全員独房に収容させる予定という。ベイラ=マールだけは、テレジナ刑務所完成までの間、アラゴアス州マセイオ刑務所へセスナ機で護送した。
 リオ州やサンパウロ州、アクレ州を初め多くの州が、凶悪犯の受け入れを拒んだが、四州が条件付きで受け入れに合意した。リオ州には未決用連邦刑務所の建設予定があるが、マテウス知事の承認待ちとなっている。
 現在はアクレ連邦刑務所だけが、アクレ州の顔役パスコアル元下議やエスピリト・サント州犯罪組織主犯の一人とされるフェレイラ中佐などを拘留している。テレジナ刑務所は、二百三十六人を収容できる。
 これまで法務省は、刑務所関係の資金手当だけを行い受刑者の取り扱いに立ち会わなかった。下院の治安審議会の質疑で、法相は州知事らが凶悪犯の引き取りを願う悲痛な要請に接し直接応じることになった。
 治安審議会の席上で法相は、治安対策案を発表した。主な内容は次のようなもの。一、テレジナ連邦刑務所に最重装備の監視設備設置。
二、麻薬取引と組織犯罪防止のための国境監視計画。
三、四州に連邦刑務所設置。四、警察捜査機能化のため警察機構の規定改正。
五、民間セキュリテイ企業の法整備と諮問機関設置。
六、四十日以内に退役下士官二百人を看守に採用。
七、国家治安維持法の国会審議の敏速化。
八、犯罪組織構築法の分析と公共機関との癒着解明。
九、犯罪関係のTV番組の検閲。