3月28日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】「飢餓ゼロ」計画は単なる食料配給のように思われていたが、自助努力を目的とした一時援助であることで、まだ本格始動はできないようだ。
低所得階級への食料配布では長年の経験がある聖職者らは、無料配布のいっぽうで供給者もいて寄贈品が循環する流れが必要だという。独自の資金や物資を調達して配布するだけのシステムは、長続きをしないと警告している。
「飢餓ゼロ」計画が取り組むべき課題は、飢えている人に食べ物を与えるよりも、生活に窮している人に仕事を与えることだという。働いて資金を得、食料を購入して資金が循環することが急務で、単なる無料配布は限度があると聖職者らは考えている。
失業者や日雇い労務者は、単なる食料の無料配布よりも、収入源となる仕事を求めている。「飢餓ゼロ」計画では、政府機関の協力を得て小企業主の指導で手内職斡旋を行い、資金が循環するシステムを構築すべきだと聖職者が提言する。
食料問題のグラジアノ長官が、食料配布は何もしないで永久に無料配布だけを当てにする人たちへの慈善計画ではなく、一日も早い自立を促すことが目的だと強調した。
同長官の計画は貧窮者自身のやる気を引き出し自活させることで、寄付金や寄贈品を配布することではなかったので、それら金品の寄贈キャンペーンには力を入れなかったと述べた。