3月29日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】国際問題担当のマルコ・A・ガルシア大統領顧問が二十七日、イラク戦争終結後の行使が予想される国際覇権政治を、政府は今後の外交課題として憂慮していることを明らかにした。
国連を無視した米軍主導の同盟軍によるイラク攻撃は、これから国際的合意が無視される可能性が出てきたことで、核使用を含めて何が起きるか分からない不確実性時代を招くと同氏は述べた。政府は、このイラク戦争の影響を見過ごしてはならないと警告した。
すでに国際間の政治不安や経済不安に悩まされてきたところへ、さらに国際ルール無視とその影響という問題が持ち込まれることになった。国連蹂躙という暴挙は、米州機構(OAS)や世界貿易機関(WTO)、その他の国際機関での交渉の舞台でも同じ手法がとられ、国際問題をゴリ圧しで解決すると同氏は予想している。
ルーラ大統領が十二月、ブッシュ大統領と会談した際にその感触はあったと述べ、米外交の手法を懸念する大統領の意志表示があったと同氏は語った。世界首脳会議を招集して、世界新秩序を再度協議して欲しいと大統領は提案した。
大統領は二十七日、商業連盟のアヒフ会長就任式に出席して「米政府は、イラク戦争に湯水のごとく戦費を使っている」と批判した。戦争に浪費するほどの資金があるなら、アフリカの途上国で餓死線上の人々のために使って欲しいと述べた。米政府はテロリストによって受けた損害より、はるかに多くの資金をイラク戦争につぎ込んだことは疑問の余地がないと訴えた。
PTはジル文化相やサンパウロ市、連立与党共催で三十日正午、イビラプエラ公園の平和広場でイラク反戦キャンペーンを行う予定だ。