3月29日(土)
【アゴーラ紙二十八日】サンパウロ市保健局は二十七日、市内で繁殖したネッタイシマカ(Aedes aegypti=デングウイルスの媒体蚊)によるデング出血熱が今年初めて記録されたと発表した。
患者は十七歳の少年で、東部タトゥアペー区に在住。サンタ・カーザ・デ・ミゼリコルジア病院に九日間入院した。
サンパウロ市によれば、これまでデング出血熱は、一度デング熱にかかった市民が他都市でデング蚊に刺され、サンパウロ市に帰ってから発病するケースのみだった。地元産デング蚊によるデング出血熱は今回が初めて。
サンパウロ市のデング熱罹患(りかん)件数は、先週の三百五十九件から今週の四百三十八件へ増加している。うち地元産デング蚊によるデング熱件数は百六十八件で、昨年同期は百八十九件だった。
デング出血熱は死に至ることがあり、二月には大サンパウロ市圏イタペヴィー市で死亡者が出ている。デング熱に一度かかった患者が、違う型のデングウイルスに感染して起こる。「アスピリンなどの解熱剤は、血液をさらさらにして出血を悪化させる」と、サンパウロ市は注意している。