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最低賃金240レアルへ=実質調整は1.85%=緊縮財政で20%留まり=「倍増公約守る」と宣言

4月2日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙一日】ルーラ大統領は三十一日、新最低賃金を一日から二百四十レアルにすると発表した。希望としては二百六十レアルであったが緊縮財政のため、調整が二〇%にとどまったと述べた。インフレ率を差し引くと、実質的に一・八五%の調整だ。PTは二〇〇四年には、現在の貨幣価値で三百三十五レアルを目標に努力するとしている。また大統領府では任期が終わる四年後に最低賃金の倍増は、公約通り実行すると宣言した。

 新最低賃金はドル換算で七一・五四ドルとなった。昨年四月の調整では、八六・一三ドルであった。一月時点では五六・七八ドル。新最低賃金の発表は、五労組の代表十一人立ち会いの席で行われた。労組代表から六カ月ごとの最低賃金調整の要請があり、大統領は検討を承諾した。
 労組の計算では、夫婦と子供二人の四人家族が必要とする一カ月の生活費は、食費と家賃、医療費、教育費、交通費、衣服費、衛生費、交際費、年金掛け金を入れ、セスタ・バジカを百六十六レアル五四センターボとして千三百九十九レアルになると算出した。
 最低賃金調整で最大の障害となるのは、連動する年金となっている。年金や遺族年金、失業保険、年金ボーナスなども調整し、一挙に歳出が膨れ上がるからだ。企画省の計算では、新最低賃金を二百三十四レアルと見込んでいたが二百四十レアルとなったことで、さらに十億レアルの財源を捻出しなければならない。
 政府は、先の省庁予算カットで五億七千七百万レアルの余裕があり、あと四億レアルを捻出すれば無事新最低賃金の支払いに応じられると企画省はみている。
 財務相は、二百から二百四十レアルへの決定が二日後と思っていたようだ。社会保障院や地方自治体財政へのインパクトの分析を、行っていなかったので戸惑っている。
しかし財務相は、二百四十五レアル位とみていたので安堵しているという。選挙公約のインフレにプラス二五%上乗せについては、何も触れなかった。