4月2日(水)
ワシントンに本部がある米州開発銀行(BID)の二〇〇五年の年次総会が沖縄で開催されることが本決まりとなった。去る三月二十四日から二十六日まで、イタリアのミラノで開催された同銀行の第四十四回年次総会で決定されたもの。来年の年次総会は、ペルーのリマで開催されるため、〃沖縄総会〃は第四十六回目の会議となる。会期は二〇〇五年四月八日から十日が予定されている。出席者が五千人規模の画期的な国際会議となることが予想される。
米州開銀に加盟しているのは四十六カ国であり、オブザーバーを含めれば、世界五十余カ国から出席者が集まることはほぼ確実である。
沖縄は、二〇〇〇年に先進国首脳会議(サミット)を成功裏に実施した実績があり、二年後には再び世界の脚光を浴びることになりそうだ。米州開銀総会の沖縄招致は昨年三月、ブラジル・セアラ州のフォルタレーザで開催された年次総会で、日本政府代表が表明(本紙・二〇〇〇年三月十五日既報)した。それを受けて、沖縄県は知事を会長とする「第四六回米州開発銀行年次総会沖縄誘致協議会」を発足させ、誘致運動を積極的に展開したきた。今回はその運動が実ったもの。
ミラノ総会には稲嶺恵一知事、牧野浩隆副知事をはじめ六十余人の代表団が出席した。稲嶺知事はミラノ会場で「来年のペルー総会にも出席する予定ですが、中南米諸国で活躍しておられる移住者のみなさまには、沖縄総会の成功に向けていろいろな形でご協力を期待しています」と喜びをかみしめながら抱負を述べていた。
他方、フォルタレーザ総会での沖縄招致を受けて、沖縄を視察したというイグレシアス総裁は「沖縄県出身者を含めて、多数の日本人が中南米に移住して、それぞれの国の発展に大きく寄与していることを承知しています。沖縄はカリブ海諸国と類似した非常にきれいな環境を持っていますので、私自身も親近感を感じています。移住者のみなさん、これ(沖縄総会)を機会に、ぜひ、沖縄を訪問して下さい」と〃移住者社会〃に力強いエールを送っている。
米州開発銀行の二〇〇五年総会の沖縄開会決定が沖縄県出身者にかぎらず、訪日を希望する移住者と子弟に朗報となることを期待したい。