4月3日(木)
【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙二日】サンパウロ市で生活する人の呼吸能力が、大気汚染によって最大で四倍低下することが、Incor(心臓研究所)の調査で判明した。また大気汚染は健康な人の心肺に問題を引き起こすことも確認された。
同調査は二〇〇〇年と〇一年に、交通量が多く、しかもガソリンより汚染度が高いディーゼル車の通行が多いマージナル・ピニェイロスとチエテ、バンデイランテス通りで業務に携わるCET(交通工学公社)職員(マロンジーニョ)五十人に対して実施された。非喫煙者で病気を患っていない、三十二歳から五十五歳の職員が調査対象者となった。
調査責任者のサントス医師は、調査対象者の三〇%が一年以内に気管支炎にかかることを確認し、「彼らの肺機能の低下は一日に二十本のたばこを吸う喫煙者のそれに匹敵する」と話す。
大気汚染は日々、様々な環境状態への適応を行う心肺機能の低下をもたらし、心臓疾患の原因となる化学物質の形成を体内で加速する。一酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物と粉塵などの汚染物質による血圧の変化は心臓疾患を起こす高いリスクとなる。心臓疾患は大都市において、死因ランクの上位に位置している。大気汚染は八月が最もひどく、二月に汚染度が最も下がる。
大気汚染改善策として、公共交通機関の利用促進、軽油の代替化をIncorの専門家は指摘する。