4月5日(土)
各県人会の記念式典続々と――。戦後移住五十周年を迎える今年は、数多くの県人会にとっても節目の年に当たる。六月の香川県人会の記念式典を皮切りに、七月には高知など四県が式典などを実施。また、最も長い歴史を誇る鹿児島県人会も十月に九十周年を迎えるなど十三県人会が記念日を祝う。
式典のトップバッターは、六月一日に移住九十周年を迎える香川県人会。ミランドーポリス区にある県人会館を会場に記念式典や祝賀パーティーを予定。母県から知事ら約十五人が来伯する。
七月二十五日から二十七日まで、フェスチバル・ド・ジャポン(県連主催)と戦後移住五十周年式典が同時開催されることから、数多くの来場者を招きたいという県連の意向もあり五十周年の高知、四十五周年の岩手、新会館を竣工する広島の三県人会が二十七日に式典を開く。
橋本大二郎知事も出席予定の高知は、同日午前十時から北海道交流センター協会を会場に予定。創立から半世紀を記念して県人会館に笠戸丸に乗船した同県人の名を記したプラッカの除幕式も検討中だ。
岩手は同日十時から、文協講堂で式典を開く。母県から郷土芸能を披露する一団も来伯。パラグアイのピラポ植民地の同県人会による「鬼剣舞」実演もある。
広島県人会は、昨年十月からリベルダーデ区タマンダレー街で建設を進めている新会館の完成に合わせ、県人の移住九十五周年も祝う。大西博巳会長は「笠戸丸には広島から八家族が乗り合わせた。その労を称えたい」と話す。地上四階建ての新会館は総工費が四百万レアル。三、四世ら新世代の県人を取り込んだ活動の拠点にしたい考えだ。
やや異色なのが、本来四十九周年の宮城県人会。中沢宏一会長が、フェスチバル・ド・ジャポンと戦後移住五十周年式典で中心的な役割を果たすことから、一年前倒しで五十周年を祝うことにした。七夕祭り二十五周年も合わせて祝う。
八月にも山梨、熊本、愛知、沖縄の四県人会の式典が集中する。
十日午前十時は、愛知県人会が四十五周年式典を、二十四日にはブッフェヤノを会場に山梨県人会が五十周年式典を行うが詳細は未定だ。二十三日と二十四日には沖縄県人会が同会館で、移住九十五周年行事を行う。数百人が沖縄伝統舞踊をするパレードも予定されている。
四十五周年の熊本は、今年百周年を迎えるペルーの同県人会にも県関係者が出席するため、日程を調整中だという。四十五周年の栃木県人会は、九月中に式典を開くが日程や時間は未定。現在、母県と調整中。
四十七県人会で最古となる九十周年を迎える鹿児島県人会は、十月十九日に式典を実施。時間は未定だが、田畑稔会長らが太いパイプを持つイタペセリカ・ダ・セーラ市に全面的な協力を得て、同市で式典を実施する。日本からの出席者を含め約千人の大所帯を収容する会場に加え、同市までの無料送迎バスも同市が協力する。
鹿児島に加え、十月十九日には山形県人会も、文協講堂で式典を実施。愛媛県人会も十一月十六日に文協講堂で、五十周年を祝う。