4月8日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】サンパウロ大学(USP)食品学科のフランコ・ラジョロ教授と農牧研究公社(EMBRAPA)のマリリア・ヌッチ主任は一日、遺伝子組み換え(GM)大豆は人体の健康に何ら害するものではないと発表した。
両氏はGMについて、その安全性を科学的に研究し著書「遺伝子組み換え」を出版した。同教授はGM大豆は品質では在来種と何ら変わるものでなく、栄養分ではむしろ勝り、世界各国の学会でも証明され世界貿易機関(WTO)も認めたとしている。
遺伝子組み換えとは、異種の大豆から分離したDNA(デオキシリボ核酸)を酵素を用いて切断し、さらに連結して新たなDNAを作ること。この新DNAを特殊処理をした菌に感染させ、増殖させると目的のDNAを大量生産できる。
遺伝子工学は公式にリスクの皆無を発表していないが、すでに各種の人体実験が行われ、予想したような結果は全くなかったと述べている。パラー州ではパラー栗のDNAを移植したフェイジョンを開発し、試食をしたが予想されたじんましんは起きなかったという。
GM食品は包装に表示するが、これは消費者に真実を知らせるためで、危険表示ではないと同教授は述べた。長期間にわたって消費すると、副作用が起きるなどの思惑や心配は無用とした。
政府はGM大豆の栽培区域隔離などを検討しているが、南大河州の生産者は規制が出ようと出まいとGM大豆の植え付けを続行するといっている。二種類の大豆の物流機構を設置するのは、実際には不可能と関係者はみている。