4月9日(水)
アレグレ・ビリグイ郷土会(酒井清一会長)の集まりが、四月六日、サンパウロ州ジャカレイ市にあるコチア農業学校を会場にして行われた。サンパウロ市から約六百キロ内陸にあるアレグレ、ビリグイ、コレゴセッコなどから大型バスで到着した仲間と、サンパウロ市やモジ・ダス・クルーゼスから集まった仲間ら六十一人が年一回の出会いを喜び合った。
かつて、ブレジョ・アレグレやビリグイなど四つの植民地に入植した約三百家族が、年月の経過とともに各地に分散したが、二年前に天に召された中田正さん(コレゴセッコからアルジャに移動)らが呼びかけ人となって「アレグレ・ビリグイ郷土会」Associacao Alegre de Biriguiが誕生し、一年に一回、四月の第一日曜日に出合うことを決めた。そして、今年は二十三年目を迎えた。
回を重ねる毎に理想とした〃郷土の愛の絆〃が強くなり、今では一世だけでなく、二世、三世や四世の若者や子供たちも一緒に参加するようになってきている。
全体の会長は、大分県人会会長やサンパウロ援護協会副会長などの要職を持つ酒井清一さんが勤めているが、郷土のアレグレでの会長は二世の葛篭猛(つづらたけし)さん。
四月六日、コチア農業学校では農協婦人部連合会ジャカレイ支部(池田敬子会長)の人たちとの交流や、南米六カ国からの農業研修生らと一緒にイペーとクワレズメイラなどの植林を行ったり、研修生たちが自然農法で試験栽培をしているネットメロン、トマト、水耕栽培の葉野菜などを視察、指導員の佐々木エジガルドさん(ブラジル農友会会長)の説明に耳を傾けた。
アレグレ婦人会会長の葛篭まりかさん(二世)は、「初めて来ましたが、ジャカレイ婦人部の皆さんとも交流ができましたし、おいしい食事も用意していただき、大変よかったです。メロンの栽培は初めて見ましたが、すばらしいのに驚きました」と感想を述べていた。
アレグレで農業を営んでいるという渡辺秀雄さん(二世)は「自分で百姓をしているのに、どうして農業学校に行くのか疑問でしたが、来て良かったよ。違う農業のやり方を見せてもらって、とても参考になった。アレグレに帰ったら、この学校のことをみんなに宣伝しますよ」と大満足の様子だった。
二〇〇五年にはアレグレ移住八十周年ということで、サンパウロ近郊の仲間たちが〃里帰り〃をすることになっているという。名実共に「継続は力なり」を実践しているアレグレ・ビリグイ郷土会のみなさんの前途を祝福したい。