4月11日(金)
【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙三十日】ブラジルでは十四歳以下の子どものうち、約二百万人が祖母に育てられており、この数は実母以外に養育されている同年代の子ども三百三十万人の六〇%に当たる。このデータはUnicamp(カンピーナス州立大学)人口統計学博士課程に在籍の統計学者、マルシア・ミレーナ・ピヴァット・セーラさんが書いた博士論文に掲載された統計からの引用で、この研究はブラジルで初めてのもの。
十四歳以下の全子ども数の七・一%に相当する、実母以外に養育されている子ども三百三十万人のうち、六〇%が祖母、二〇%が父親、二〇%が友人、近所の人、知り合いの家や施設で育てられている。
同研究によって、母親が他の人に我が子を養育してもらう主な理由は、早い時期の妊娠、経済的問題、離婚であることが判明した。「若ければ若いほど、母親になると子どもをたらい回しにするリスクが高くなり、シングルマザーや、再婚相手と子どもの関係を案じる再婚女性の子どもは祖母に預けられる可能性が高い」とセーラさんは話す。「ブラジル北部、北東部、南東部にこの問題が多く、低所得と子どもの多さ、出稼ぎが母と子の分離を余儀なくしている。他に預けられた子どもがその家の奉公人に代わってしまうこともある」。
祖母に育てられた子どもは喪失感を抱えるが、愛情に満ちた祖母とのきずながあれば、実母より、よい関係を築けると心理学者は説明する。