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コラム 樹海


 東京は石原氏の圧勝。九人が出馬し激戦の北海道は自民・公明・保守が支援する経産省官僚だった高橋はるみ氏が競り勝つ。札幌もまた乱戦。七人が市長の座を争うが最多得票者でも法定得票数(有効投票数の二五%)に達しないために再選挙となる。政令都市としては初めてのことながら珍現象。自民党が四人の候補者を支持するという佐賀県は自治省出身の古川康氏が当選▼岩手県では覆面レスラーのサスケ氏が県議に。議会にもマスクを付けたまま登院と発言。これを受けた三選の増田寛也知事が「政治家になったのだから覆面は取るのが礼儀」と批判。議席二六三四を争った道府県議では女性が一六四議席を獲得し過去最多。と、話題の多い統一選挙ながら一際光るのは東京の石原慎太郎氏が三百万票超の再選であろう。民主党の推す樋口恵子氏を一蹴の圧勝である▼石原氏は毒舌家で鳴る。言いたいことはズバリ。「太陽の季節」で文壇に登場した小説家で「言葉を大切にする」数少ない政治家でもある。都知事に就任後にも左系の新聞や通信社に叩かれもした。が石原氏は文学者である。きちんと反論し、言葉尻を捉えた記者には「僕の発言はテープにも取ってるので必要ならお貸します」と痛烈である。防災訓練には自衛隊にも協力してもらい銀座だったかに戦車も出動させたりもした▼元陸将を都参与に迎えての防災訓練であり決して付け刃ではない。これにも軍国復活の非難記事があったけれども、都有権者は石原都政の実績を認めた三百万票と見たい。     (遯)

03/04/15