4月16日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙五日】国立がんセンター(Inca)によると、今年の国内のがん死亡者数は約十二万六千九百六十人になるという―。この予測値は四日、Incaの発表したがん調査の中に掲載されており、二〇〇〇年のがん死亡者数十一万六千三百二十五人を九・一四%上回る。
今年の死亡率が最も高いがんは、過去の傾向を維持して肺がん(一万六千二百三十人)で、全体の一二・八%を占める。次いで胃がん(一万千百四十五人)の八・八%、乳がん(九千三百三十五人)の七・四%となっている。
Incaは今年、四十万二千百九十人の間でがんが発病すると予測している。がん統計の最終結果が出るのは三年先だという。
Incaのマルセーリ・サントス技術担当によると、二十年間で胃がん死亡者は減少した。一九七九年は男性十万人中九・六九人の割合で胃がん死亡者が出ていたが、二〇〇〇年には十万人当たり八・六一人にまで減っている。女性の間でも四・七九人から四・三八人へ下がっている。国民の食生活が改善され、野菜をよく食べるようになったのが胃がん死亡者減少の主な理由とされている。
男性肺がん患者の死亡率は九七年から変化がなく、十万人当たり十二人にとどまっている。八九年から〇一年までに男性一人当たりのたばこ消費量が三二%減っており、「禁煙キャンペーンの成果である」とサントス担当は話す。
一方、過去数年間に女性の間で喫煙者が増えたため、肺がん死亡率が急激に高まっている。また妊娠を三十歳以降に延ばしている女性が増えたことが、乳がん死亡率上昇の原因になっているという。