4月16日(水)
【エポカ紙二五五号】ブラジルの電話会社、電気通信機器製造業者が全面戦争に入った。米国の通信会社『クアルコン』の傘下にある電話会社『ヴェスペー』の電気通信庁(Anatel)への申し立てがヨーロッパの技術を採用している競争相手をいら立たせ、通信会社間の戦争の火種となった。
『ヴェスペー』の申し立てはSMP型第二世代移動通信のサービス開始に関わり、同社が一・九MHzの周波数の使用を求めたことから争いが始まった。電気通信庁がSMP型に割り当てた周波数は一・八MHzで、一・九MHzのそれは次世代携帯電話、3Gのために取っておかれていた。しかし同社は固定電話の通信用に一・九MHzの一部を獲得し、携帯電話通信にそれを使おうとした。
電気通信庁が申し立てを却下した時、同社は電気通信庁元長官を通じて、同庁は競争を妨げていると通信大臣に働きかけた。大臣は下院科学技術委員会に訴え、論争を公の場に移した。同庁長官は考えを変えず、最終決着は先に持ち越された。
3Gを当てにしていた四つの欧州企業グループと、メキシコ、ブラジル企業各一社が米国に対抗して動き出した。ロビイストの一団が下院議員を訪問し始めた。駐伯アメリカ大使とフィンランド大使はミロ・テイシェイラ通信大臣に接触し、自国の企業に注目するよう促した。両国はそれぞれブラジルに約百億レアルを投資してきた。争いでの敗北はそうした投資が無に帰することを意味する。