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上院=最高刑の10年延長可決=重大殺人犯に最高40年=最高裁長官は改正に反対

4月18日(金)

 【フォーリャ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】連邦上院議会は十六日、ブラジル刑法典で規定された懲役・禁固刑を最高三十年から四十年に延長する改正案を可決した。同案は司法官、検事、陪審員、警察官殺害の深刻さを浮き彫りにしている。
 刑法典第七十五条から第百二十一条を改正する同案によって、重大殺人犯に対する刑罰は現行の十二年以上三十年以下から二十年以上四十年以下に延長され、重傷を負わせた場合は罰金に加えて七年以上十五年以下の刑が規定される。同案は下院議会での議決を必要とし、刑の執行期間は最終的に決まっていない。刑の延長については別の法案も下院議会で審議される。
 司法官や判事に対する犯罪を避けることが改正目的の一つで、今年サンパウロ州とエスピリト・サント州で起きた二人の判事、アントニオ・ジョゼ・マシャード・ジアスとアレッシャンドレ・マーチンス・デ・カストロ・フィーリョの殺害は組織犯罪グループの仕業と警察は踏んでいる。
 サルネイ上院議長は同議長が原案を作成した同改正案について、何度も繰り返される判事、警官殺しに対してもっと厳しい刑罰を適用する必要があり、刑の執行期間の延長は最長の拘留期間が普通求められるため、受刑者に対する拘留期間短縮の適用を困難にするだろうと断言した。
 ロメロ・ジュカ上院議員(PSDB)は、刑法典の改正だけでは犯罪の波を食い止めるのに十分ではなく、刑罰執行法に規定された法律の厳格な適用とセキュリティーの高い刑務所の建設が必要だと訴えた。
 同案は上院議員らの支持を得た。しかし、司法当局者の間では、刑の延長はちょっとした論議を呼んでいる。マルコ・アウレリオ・メーロ最高裁長官は刑全体の延長に反対する。犯罪問題を解決するのは、犯罪者本人が必ず刑罰を受けると確信することだという。