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『カランジルー』=大虐殺リアルに再現

4月18日(金)

 【アゴーラ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙】一九九二年十月二日に起きた受刑者百十一人大虐殺事件など、サンパウロ最大の刑務所内部の事情を描いたブラジル映画『カランジルー』が全国で封切りした。
 上映初日の十一日は、ブラジル映画史上最高の観客数四十六万八千二百九十三人を記録し、総収入は三百五十万レアルに達した。
 『カランジルー』の監督エクトル・バベンコ氏(五七)は、「大虐殺があったから映画を作ったのではない。受刑者と警察という二つのグループの間で起きている残虐な行為を訴えたかった」と強調する。
 実際にカランジルー複合刑務所内で服役したことのあるアンドレー・ドゥ・ラップさん(三三)は映画鑑賞後、「大虐殺のシーンはまるで現実のようだ。自分は死んだふりをして殺されずにすんだ」と事件当日の恐怖と怒りを思い出していた。