4月18日(金)
パラグァイのイグアスー移住地で二〇〇二~〇三年期の大豆の収穫がセマナ・サンタまでにほぼ終了した。イグアスー農協によると、今期の栽培面積は約一万七千ヘクタールであった。その中で、同移住地特産と言われる高タンパク質〃オーロラ〃種の栽培面積は約二千ヘクタールで、全体の一二%を占めた。日本からのオーロラ商談ミッションが四月中に移住地を訪問することになっており、対日輸出の増加に期待が寄せられている。
今期の平均収量はヘクタール当り三千百キロで、昨年よりやや良好だった。増産にもかかわらず、国際価格が良かったため、栽培農家は喜んでいる。今期の価格はトン当り百七十三ドルで、昨年同期の百四十八ドルに比べてトン当り四十五ドルも高い。「このような幸運が毎年続くとは限らないので、手放しでは喜べない。慎重に慎重に、だ」と農協サロンで談話する日系栽培者は笑顔の中にも厳しい姿勢を崩していない。
四月中旬で収穫量のほぼ八割が売却済み、となった。裏作には緑肥用の大根、エンバク、メイズ(六五%)、それに小麦(三五%)が作付される。
小麦は冬の間に霜や雨に遭遇するリスクがあるものの、順調に生育すれば、収穫した小麦は組合直営の製粉工場が原料として、付加価値付き価格で、一〇〇%買い取ってくれる。イグアス農業躍進の原動力、ここにあり、といえよう。