4月25日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日[既報関連]】ルーラ大統領の司法府介入宣言に、立法府からも声援の大合唱が起きている。上下両院の全政党が大統領支持を表明し、特に組織犯罪に対する司法府の対処には外部の介入が必要であると認めている。
上院治安委員長のジェレサッチ上議は、大統領発言を正論とした。組織犯罪と麻薬犯罪の壊滅には司法府ばかりでなく警察も含めて全ての聖域に介入の必要があると述べた。いままで司法府は全ての介入から免れ、犯罪組織の格好の隠れ場になっていたという。
元検事のトーレス上議(PFL)は、越権行為が行われる可能性のある全ての機関は外部の介入が必要だと述べた。裁判官だけが着て、全ての外敵から守られた魔法のマントは通用しない時代に変わったのだと説明した。最高裁長官は尊敬すべき地位であり、大統領発言に屈辱を感じる必要はないとした。
最高裁のセウソ・メーロ元長官は、司法府への介入も法令化すべきだと持論を述べ、大統領発言は最高裁要人侮辱には当たらないと説明した。司法府の性質が独自の殻に籠もるのであって、司法関係の人は特別な人間ではないし介入は司法府の独立性を損なわないと語った。
ジルセウ官房長官は、司法府への介入が下院で可決済みの明白な法令で、特別に騒ぎたてることではないとした。大統領発言の本意は、法案の趣旨がよく理解されていないことから一般国民の国政参加を促したもの。三権分立の精神を損なうものでないことは、誰でも熟知していると述べた。