4月26日(土)
【アゴーラ紙二十五日】二十三日午後十時ごろ、大サンパウロ市圏ジアデーマ市の第一地区警察署付属留置所第九監房の壁が爆破され、十八人の容疑者が脱走、うち三人が警官との撃ち合いで死亡、十五人が逃走した。
爆弾は容疑者によって監房内部に仕掛けられ、爆発は三度に及んだ。厚さ三十センチの壁に直径一メートルの穴が開き、その直後拳銃で武装した三十人から四十人が容疑者らを救出に来た。一部はビラック通りの廃虚ビルに身を構え、残りは警察署の正面に向けて銃弾を浴びせた。留置所の防壁上にいた三人の警官が応戦し、激しい撃ち合いは二十分から二十五分続いた。銃撃戦の最中、第九監房と他五つの監房の容疑者が脱走。三人が監房横の駐車場で撃たれて死亡、二人が軽傷を負った。十五人は通りで待ち受けていた三台の車と二台のオートバイに分乗し、逃亡に成功した。救出に来た男らも逃走した。
二十四日時点で逃亡者の誰も捕まっていない。アルメイダ留置所長によると、監房の檻は容疑者が第九監房に入るために切られていたという。事件後の調査で六本のやすりと一本の金鋸が発見された。
留置所の状況は不安定なもので、六十人の定員に三百二人が収監され、電気、水道、下水道すらない。
警察は大部分の囚人が犯罪集団、サンパウロ市第一部隊(PCC)と関わっており、事件が同部隊の仕業と疑っている。同留置所からの脱走は今年に入って三度目。一月に第二監房の壁が爆破され、十人が逃走している。