ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | エレトロパウロ経営不振=債務不履行2500万$

エレトロパウロ経営不振=債務不履行2500万$

4月26日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】昨年の電力危機以来エレトロパウロ配電会社が経営不振に陥り二十四日、米系親会社AESは十五日満期の産業開発銀行(BNDES)に対する債務二千五百万ドルが未決済のまま債務不履行になったことを明らかにした。同債務は、ボストン銀行をはじめとする銀行連合がBNDESを窓口として引き受けた融資であった。
 同社は債権者と債務期限の繰り延べ交渉を行っていたが決着に至らないまま二十二日、銀行連合のうち二行が期限の延長を拒み、エレトロパウロ社の営業権再販を含め何らかの措置を講じることを決定した。
 同社は、二〇〇五年七月満期の債務三億五百万ドルの一部分として未決済債務も含めることを了承する通知書を有価証券取引所とサンパウロ市証券取引所に提出した。サンパウロ市に電力供給をしていた同社は、流動資金の不足から期限内と既定支払い条件で債務決済が困難であることを正式に認めた。
 出資者担当のルッシュマン常務は同社の流動資金は五億ドルしかないため三億ドルを決済に充て、二億ドルは経営資金に補充させて欲しいと述べた。二〇〇二年までの節電計画で同社の債務総額は三十七億ドルから四十八億ドルに肥大したとしている。理由は電力危機による損害をBNDESの融資で賄ったため、債務が累積したと述べた。
 当時の節電計画による電力消費の落ち込みで十億レアルの歳入減となり、資金繰りで資金調達費八億五千万レアルの損害を被ったとされる。それにドル建て融資には、為替差損でダブル・パンチを受けたという。