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ペルーの研修生初参加=コチア農校 7カ国35人揃う

4月26日(土)

四月二十一日、ペルーの農業研修生がサンパウロ州ジャカレイ市にあるコチア農業学校に到着した。これで同農業学校におけるメルコスル農業後継者研修の第四期生は、アルゼンチン、パラグァイ、ウルグァイ、チリ-、コロンビア、ペルー、およびブラジルの七カ国三十五人となった。
 この農業後継者研修は、オイスカ・ブラジル総局(高木ラウル会長)が米州開発銀行・多国間投資基金(BID・FOMIN、本部ワシントン) の無償資金協力を得て、コチア農業学校の運営母体であるコチア農業教育技術振興財団(池田之彦代表理事、東京農大卒)と提携しながら、二〇〇〇年から同校で実施している、南米で数少ない広域の人づくりプロジェクトである。
 文字通り、メルコスル四カ国の青年が対象であるが、まず、コロンビアが関心を示し、次にチリーが、そして今年はペルーが、と輪が広がってきているのが注目される。
 ペルー日系二世で、日系人として初めて国会議員となり憲法制定に関わった川下マヌエルさんが、今から二年ほど前にコチア農学校を視察し(本紙・二〇〇〇年十一月十五日既報)、自分の目で研修の実態を確かめ、ペルー青年の派遣を胸に入れて帰国した。が、体調を崩し、二〇〇二年に七十四歳で不帰の人となった。その親の遺志を息子のフランシスコさんが引き継いだ。
 研修生の名前はミルコ君、十九歳だ。首都リマから南約三百六十キロの町にある農業学校の生徒である。「この学校に着いて、自分がペルーから初めての研修生だということを知った。とても嬉しい。すでに研修に励んでいるみんなに負けないよう頑張るよ」と意欲満々だ。
 日系父子の念願が叶って実現したペル-研修生の頑張りに期待したい。