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コラム オーリャ!


 「デカセギ」という言葉を共通に、日系人を狙う事件が多発している。
 サンパウロ総領事館職員を名乗り、金を騙し取る詐欺と、モジ・ダス・クルーゼス市で発生する強盗殺人だ。
 前者は、「事故で怪我をした出稼ぎ中の息子に送金する」と持ちかける手法。後者では、出稼ぎ中の子どもから送金された金を狙った上に、命までも奪う凶悪さ。
 詐欺と強盗という一見、相反する事件だが双方の被害者が実際に出稼ぎ中の子どもを持つ事実に変わりはない。
 失業など数多くの社会問題を抱えるブラジルだけに、今後も治安の急激な改善は望めない。
 「日系人はすぐに泣き寝入りする」と指摘する関係者の声もある。
 昨年末から再び増えつつあるデカセギ。日系社会全体で取り組むべき課題がまた増えた。(記)

03/04/26