4月29日(火)
ブラジル日本都道府県人会連合会(中沢宏一会長)の定期総会が二十五日、パライーゾ区の石川県人会館で開かれた。今年七月に予定されるフェスチバル・ド・ジャポン(郷土食郷土芸能祭り)について、五十万レアルに上る予算案が提案された。吉加江ネルソン実行委員長は、懸案のスポンサー集めについて、昨年の十四万レアルを大幅に上回る三十九万レアルが確約されている、と報告。吉加江実行委員長は「昨年の十二万レアルの赤字を埋め合わせることが出来そうだ」との見通しを話した。
昨年のフェスチバルでは、スポンサー探しが遅れたことや直前にキャンセルされたことなどから、サンスイやブラデスコなどわずか四社から十四万レアルが集まったに過ぎず、大赤字の原因となった。
昨年秋以降、中沢会長や吉加江実行委員長らがスポンサー訪問を開始し、従来のスポンサーに加え、今年はバンコ・ド・ブラジルやパンコ、トピコなどからも協力を得ることになった。二十五日の代表者会議では、八社から三十万レアルのスポンサー料を得ることが報告されている。
さらにシゼンや日産、ヤクルト、アグロニッポなど三十社近い企業にも協力を要請しており、今後スポンサー料が増える可能性も残されている。中沢会長は「借金を帳消しにするだけでは不十分。今後も努力して、何とか黒字にしたい」と直前までスポンサー探しを続けると話す。
また、ある企業から直前にキャンセルされた昨年の反省を受け、今年は契約書を交わすなどの対策も講じている。
この日、執行部が提案した予算案によると、収入がスポンサー料の三十万レアル、スタンドの出店料が九万レアルなどから四十九万六千レアル。これに対し、支出は会場となる州議会駐車場のテント建設に十五万レアル、スタンド建設に七万レアル、広告費に五万レアルなど四十九万六千レアルとなる。
昨年のフェスチバルでは「プロの業者を入れるのはどうか」「郷土色が薄れつつある」との批判も出たことから、執行部では規約についても再検討。第六回目となる今年から、県人会が出店するスタンドは第三者に貸し出さない▽各団体の出店は一つのスタンドに限る▽郷土料理、東洋料理の提供を徹底する――などの変更点を明らかにした。吉加江実行委員長は「青年部や婦人部が頑張ってる県人会のためにも、プロの業者を閉め出すことにした」と説明する。
フェスチバルは七月二十五日から二十七日までの三日間開催される。