エコノミーア

4月30日(水)

 亜国大統領選の有力候補は、貿易では米国との直接交渉を希望しており、メルコスルを基盤とした団体交渉には関心が薄く今後の成り行きが注目されている。メルコスル強化のためにブラジルが払った対亜経済支援は評価されないのか。米州自由貿易地域(FTAA)構想でブラジルの孤立化を図る米国に、メネム候補は呼応するサインを見せた。
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 政府は農場の不法占拠活動に参加するメンバー六万人に、「飢餓ゼロ」計画の食糧を配給することを決定した。さらに十八万袋のセスタ・バジカを購入して、この六万人に引き続き配給する予定だ。また「飢餓ゼロ」計画の食糧をPT市長の都市へ供給するように、圧力をかけられたグラジアノ長官は、「飢餓ゼロ」計画が当初の計画から外れ政治色を帯び始めたことを懸念している。
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 ブラジル産トロピカル・フルーツの生産者と輸出業者が海外貿易局(APEX)の支援を得、八百四十万レアルを投じ海外市場で販売キャンペーンを行う。ブラジルの果物輸出は一九九八年の二十九万トンから二〇〇二年には六十七万トンと飛躍的に伸びた。主な海外市場は、先ず欧州、米国、メルコスルの順。挑戦する新規市場は、東欧と中東、東南アジア。
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 サンパウロ市が、二〇一二年開催の五輪候補地として正式に国際オリンピック協会(IOC)へ名乗り出た。ゴミ問題やスラム街など解決できないまま、一万八千人の選手と五百万人の観客を迎える。バルセロナは五輪開催で野暮臭い街から近代都市へ一変したが、サンパウロ市も地下鉄網や首都圏環状道路、ビリングスなど貯水湖の整備、チエテ川の清掃、国際空港の拡張が完成したら夢のようなことだ。