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ジル文化相に一任=具志堅長官=文化政策で譲歩

5月8日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】政府はリオ市で六日、ジル文化相と具志堅大統領府広報長官が参加した会議で、ジル文化相が文化政策を決定することを再確認し、大統領府が同政策に二度と関与せず、国営企業が後援する文化イベント計画への奨励金を承認するための新ルールを「非常にあいまい」として、広報局と文化省間のあつれきに終止符を打った。
 「混乱を避けるには(新ルールを)廃止する方がいい」。具志堅長官は議論の余地が残っている新指針が決定されるまで、新ルールと国営企業側の後援基準の廃止を提案した。
 同会議に参加し、新ルールに反対していた映画人、カカ・ディエゲス氏は、勝利宣言は避けたものの、創造の自由の侵害への不安が収まったと発言した。「具志堅は文化分野で優先権を持つ文化省に道を譲った。今や新ルールの制定は我々と同じ文化創造者、ジルベルト・ジルに委ねられた。大切なのは活動を中断しないことだ。具志堅の決定は賢明かつ民主的だ。我々の計画を再び前進させよう」。
 「『文化統制』のような、差し迫った懸念は払拭された。私は文化政策を策定したことは一度もなく、政策決定過程において指導性を発揮しただけだ。だが、今後も広報局は同過程を見守り続ける」と具志堅長官は発言した。
 ジル文化相は結論に満足し、「具志堅は文化省を文化問題の前に導き直し、物事を元のさやに収めた。これからは文化省、広報局、国営企業、芸術家が対話を重ねることで、文化政策が策定される」とコメントした。