5月10日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】マルシオ・トマス・バストス法相は八日、リオデジャネイロ州の犯罪組織対策として、各州の連邦警察のエリートを集めた特別部隊を結成し、麻薬や銃器密売、資金洗浄などの犯罪撲滅に充てると同州で声明した。またロジーニャ・マテウス同州知事(PSB=ブラジル社会党)との会談後、警察の銃器や車両などへの援助金を拠出する意向を示した。
バストス法相によると、ルイス・フェルナンド・ゴーメス連警警部とパウロ・ラセルダ連警長官が十二日から、三十人から五十人ほどの連警エージェントの指揮を執る。「他州のモデル部隊となるだろう」と同相は話している。
三月には、警察への援助金四千万レアルが出る予定。またバングー複合刑務所の周りに鉄条網を設置するため、さらに百万レアルがリオ州へ回される。
ルーラ大統領は二十二日、エスピリト・サント州ヴィトーリア市で、国家公共保安プログラムの中でも最重要の保安計画とされる公安統一システム(Susp)を発足した。Suspは、警察間の情報交換や警官の技術向上、捜査の改善、防犯、諜報サービスなどを各州の犯罪対策として実行するための標準規格である。
バストス法相は十四日、Suspにリオ州政府を加入させるため、同州へ戻る予定。
ルイス・エドゥアルド・ソアーレス国家保安局長官は、リオ州の保安対策が組織犯罪の防止や警察のクオリティーの向上を重視したもので、結果的に警官の汚職や暴力的な行為の予防対策、警察内の技術改善、情報化、警官の外部活動の管理につながると絶賛した。
同日午前、バストス法相の訪問前に、ロジーニャ知事はカーニバル時期にあったような軍隊出動がある可能性についてコメントした。ジョルジェ・アルマンド・フェリキス大統領府安全保障室長が七日、「リオにいつでも戻れるよう軍隊は待機している」と発言したが、バストス法相はリオ州へ行く前にブラジリアで、「軍隊の介入は考えていない」と否定した。