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251人の歌手が善意を熱唱=第5回憩の園支援歌謡祭=1万3000レアルを寄付

5月13日(火)

 第五回「憩の園」支援歌謡祭(早川富雄委員長)が一日午前八時から、同園内で盛大に開催され、総勢六百人以上の協力者が寄贈品などを手に訪れ、入園者と交歓した。午後七時の閉会時には、志田若代副実行委員長から、当日の純益一万三千レアルが左近寿一憩の園会長に手渡された。
 当日はサンパウロはもとより、アチバイア、カンピーナス、ジュンジアイ、サンジョゼ、モジ、ジャカレイ、ジアデーマなどから二百五十一人の歌手が参加した。
 セアザからはトラック一台分の食材が届けられ、来場者全員と入園者九十二人に昼食・夕食が振舞われた。調理は、ブラジル日本アマチュア歌謡連盟(NAK)のモジ支部やイタイン支部、モジ・禅源寺婦人部、ブッフェ・みどりなどが奉仕した。
 「マグロ一匹が届けられ、百人分の刺身になりました。涙を流して食べてくれたお年寄りもいました」と北川彰久日伯音楽協会会長は説明する。同様にファゼンダ上田からは鯉五十キロが寄付され、炊いて振舞われた。
 歌謡ショーの他に、モジの有志による日本舞踊が、寝たきり老人が多い特養施設でも披露され、中でも八十九歳の田代文子さんの熱演には歓声があがった。食堂ではビンゴも行われ、来園者は歌に踊りに参加し、ミニ・バザーでは買い物と、広い園内の散策を楽しんだ。
 食料品の寄付だけでなく、車椅子、衣料品などいろいろな善意が当日届けられた。十二日に来社した左近会長は「憩の園に対する支援イベントの中でも最大級のものです。このような皆さんの協力のおかげで、我々は運営していけるのです」と謝辞を述べた。
 この支援歌謡祭は、池上忍「憩の園」顧問と、北川彰久日伯歌謡連盟会長、造形作家の土本真澄さんが相談企画して、NAKブラジルと日伯音楽協会が支援歌謡祭実行委員会を結成し、五年前に第一回大会を開催した。来年は四月四日に第六回を開催する予定。