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「指導者で世界の舞台へ」=コーチスクール=吉岡さん 日本人唯一の参加

5月13日(火)

 「指導者として世界の桧舞台を目指します」。
 ドイツなどでプロサッカーの経験を持つ吉岡大介さん(二六)が、十二日に始まる国際的なコーチスクールに日本人として唯一参加する。同スクールにはブラジル代表のパレイラ監督やサントスのレオン監督ら名将が講師を務め、戦術の用い方やフィジカルトレーニングなどを指導する。現在、高校教師とサッカーコーチの「二足の草鞋」を履く吉岡さんは、中田英寿ら世界で活躍する同世代のサッカー選手に対し「怪我で現役を退いたが、指導者として大成したい」とライバル心を燃やす。
 埼玉県出身の吉岡さんは、七歳からボールを蹴り始めインターハイへの出場経験もある。東京都高校選抜に所属していた高校二、三年の時に来日した名門サンパウロFCの練習に帯同し、名将テレ・サンターナやカフー選手らにブラジルサッカーの神髄を見せ付けられた。
 世界を目指したいと大学サッカーに見切りをつけて十九歳でドイツに渡り、二部リーグでプロリーグを経験。その後、イングランドや米国の大学リーグなどでもボールを蹴り続けた。
 アトランタ五輪の日本代表候補にも名前が挙がり始めた吉岡さんだが、膝の怪我などで選手としての道を断念し、指導者への道を目指し始めた。
 十日の来伯後、サンパウロFCの練習を見学した吉岡さんは「トップチームの紅白戦でもハングリーさがある」と王国の厳しさを実感した様子だった。