5月14日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】政府の決断次第で、自然人所得税(IRPF)の新税が来年にも登場しそうだ。パロッシ財務相は十二日、今年の税制改革法案のみならず、政府が次に取り組もうとする税制法案も議会が承認することが理想だと発言した。
自然人所得税の新税は税制改革の第二弾で、同相は〇四年にのみ新税制が運用されると強調した。また自由戦線党(PFL)のボルンハウゼン党首の、自然人所得税の変更は税負担の増加につながるという批判に対し、同相は「税負担を増やす決定は一切しない。何度もそのことを言ってきたのに、わからない、わかろうとしない人間がいることは理解できない」と反論した。
過去十年間に税負担が国民総生産比で二五・八五%から三五・八六%に増加したことに触れ、「こうした(PFLなどの)党は過去十年間を批判できたはずだ」と同相は酷評した。自由戦線党はカルドーゾ政権の基盤となっていた。
同相は自然人所得税に三五%の税率を設けるかどうかについては肯定も否定もしなかった。しかし、同税を約七千五百万人が払っていることを認めた上で、「ブラジル人一億七千三百万人を配慮した改革を望む」と同税変更のインパクトを減らす方向を模索した。
ルーラ大統領は低所得者の税負担を減らし、高所得者の税負担を増やす改革を目指していると同相は説明した。