5月14日(水)
ペルナンブーコ州議会は七日、遺伝子組み換え(GMO)農作物の植え付けと販売を合法とする条例を可決した。GMO解禁に産業発展優先派と環境保全優先派の間で意見が対立、連邦政府が結論を出せない中、同州が合法化へ向け先鞭をつけた。同州議会は、州の判断に任せるべきだと主張している。
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米通産省のポーザ貿易局長は八日、SARSのために米国市場への中国製品の輸入がストップ、ブラジル製品の売り込みチャンスだと指摘した。また米国はヒスパニック(中南米系移民)の急増でブラジル産の食品、衣服、化粧品、香水の消費が急増している。ブラジルの輸出チャンスは大きいという。ブラジルの商社自身が、米国で販売促進を行うよう奨励した。また米国は、PTが考えているような略奪者でも侵略者でもないと弁解。
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ブラジルには全国民一億七千万人と同数のサッカー・チーム監督がいるように、財政評論家もいる。また政府内には、高金利を非難するアレンカール副大統領、輸出促進のためドルの下支えを要求するフルラン産業開発相、外資の短期投機に課税を要求するメルカダンテ上議など最低六人の財政相がいるという。
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金融市場はレアル通貨、カントリー・リスク、C-Bond(外債)、先物金利、インフレ率とどれを取っても好調。一方実体経済は三月の工業生産が三・四%の続落、サンパウロ市二月の平均所得は十八年来の最低水準予想、三月の失業率は一九・一%から一九・七%へ上昇、特別小切手の平均金利は二〇九・四二%へ暴騰と確実に冷え込んでいる。