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日本アマチュア歌謡祭グランプリ大会=ブラジルから今年も参加=丹後田さんと寺部さん

5月14日(水)

 昨年度の第五十回全伯歌謡唱歌コンクール記念大会グランプリ優勝者の丹後田リリアンさん(一六)と、今年一月のNAK北川親睦歌謡祭優勝者の寺部パウロさん(五二)が、今月二十四日に東京で開催される第十九回日本アマチュア歌謡祭グランプリ大会に出場することになった。
 この歌謡祭では、元レコード大賞審査委員長の小西良太郎氏を審査委員長に、レコード会社各社のディレクターが審査にあたり、日本でも有数の由緒ある歌謡祭として知られている。この歌謡祭からプロになった人も数多くおり、新人歌手の登竜門にもなっている。
 ブラジルからこの歌謡祭に参加したのは、九七年が最初。第四十四回全伯歌謡唱歌コンクール優勝者の広石雄二さんと準優勝の小沢節子さんが参加し、広石さんが見事グランプリ優勝、小沢さんがブロンズ・クラス優勝を果たした。
 以来、ブラジルから毎年参加しており、輝かしい経歴を残してきた。九八年には加藤テレーザさんが最優秀歌唱賞・準優勝、巽リーナさんが歌唱賞を獲得、九九年には山本美枝さんが歌唱賞、〇〇年には河合和子さんと小峰信太郎さんが歌唱賞、〇一年には吉川年秋さんが見事日本一を獲得、石光文江さんが審査員特別賞に輝いた。昨年は山尾レーリオさんと坂東英子さんは参加賞を獲得した。
 今年参加する丹後田リリアンさんは昨年八月末に開催された第五十回全伯歌謡歌唱コンクールで、石川さゆりの『歌麿』を生バンドをバックに歌い、二百五十人の中から見事一位を獲得した。サンパウロ州グアララペス在住で、「将来は医者になりたい」と今年大学医学部を受験する才色兼備な十六歳。父・孝さんの指導で幼少時から練習している。日本へ同伴する母・恵子さんは「二人とも初めての日本なので、ちょっと不安です」と語る。
 もう一方の参加者の寺部パウロさんは北パラナのウライ市在住で、今年一月二十四日から開催されたNAK北川親睦歌謡祭で『江差恋しや』を歌い、八百六十人の中から優勝した。全伯選抜歌謡大会でも優勝経験のあるベテラン。今年も日本での活躍が期待できそうな二人だ。
 出発は十九日晩で、二週間ほど滞在し、その間、歌謡祭参加する他、宮城県仙台市で開かれる日本アマチュア連盟主催の日伯交流会にも出席して歌う予定になっている。