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福岡県人会=全面抗争に発展=改革派 会長派 二つの臨時総会

5月15日(木)

 内部対立が深刻化する福岡県人会(渡部一誠会長)の迷走が続いている。改革派が二十四日の臨時総会で現執行部の一掃を狙うのに対し、渡部会長は急遽二十二日に別の臨時総会を開くと発表。全面抗争の構えをみせている。息つく暇もない連続総会という異例の事態に他県人会からは、「福岡〃喧〃人会だ」と皮肉る声も出ている。
 四日の合同役員会で副会長五人を含む理事二十人が辞表を提出したいま、「事実上、県人会のほとんどの機能が停止している」(県人会幹部)。会議の開催はおろか、小切手での支払いもままならないという。会計や書記の担当者が抜けたためだ。会長としては二十二日の総会で新たな人事を発表し一刻も早く理事の穴埋めに急ぎたいところ。
 しかし会長を支持する県人会員は限られているとの見方が大半で、当日の信任投票で会長案が可決される可能性は少ないとみられる。「さくらを集めて投票させるのでは。県人会の会員証なんてないのだから部外者かどうかの区別なんかつかない」と、うがった見方をする向きも関係者の中にはいる。
 伝え聞こえるところによると、会長はここにきて、総会への警察の介入や法廷での争いも辞さないと明かすなど、その発言におだやかでない内容も目立ち始めた。
 改革派のある幹部は「われわれとの間に起こる衝突が事件にまで発展すると見込んでいるのではないか。向こうがそうなら、こちらも警察を雇うつもり」と一歩も引かない構えだ。福岡県人会の骨肉の争いは泥沼化しつつある。