5月16日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十五日】ブラジル国営石油会社ペトロブラスは十四日、エスピリト・サント州沖八十四キロの海底で、推定埋蔵量六億バレルの重質石油鉱床を発見したことを明らかにした。
今回発見された油床の埋蔵量は、国内総埋蔵量の五%に相当する。同社によるとこの油床は、最近発見されたジュバルテ油田から十キロの深海にある。油質は十七~十九度APIで、精製が難しく高コストの重油とされる。同社は、新油床の生産計画はまだないとしている。
今年ペトロブラスは、新しい鉱床を二カ所発見している。一月三十日には、リオデジャネイロ州沖九十五キロ、マルリン・レステ油田近くの海底で、カンポス湾油田が発見された。この二つの油田の合計埋蔵量は二億七千万バレルに及ぶ。
四月二十九日には、サンパウロ州北部沿岸地方サンセバスチオン沖にブラジル最大の天然ガス鉱床を発見した。四億四千万バレルの石油に相当する七百億立方メートルの天然ガスを埋蔵する。
三月十一日に石油庁(ANP)が発表したセルジッペ州沖合でペトロブラスが発見したという大油床は、翌十二日に同社が「埋蔵量は確かではない」と石油庁に報告した。当時「埋蔵量は十九億バレルでブラジル未曾有の大規模、良質のものとみられる」と報道され、石油庁は「無責任に情報を流した」とペトロブラスを戒めた。