5月16日(金)
【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙二日】NGO(非政府組織)二団体が共同でサンパウロ州の海岸山脈とヴァレ・ド・リベイラを中心に動物生態の多様性を調査する。
SOS大西洋沿岸森林財団と野生動物密売撲滅ネットワーク(Renctas)は〇二年十一月に、動物密売人の動きを把握し、問題解決のための方策を提案することを目的に、十七の州に広がる大西洋沿岸森林を調査し始めた。
「大西洋沿岸森林動物連合」と名づけられた両団体の共同調査は三段階で進められる。まず、両団体が生態系のデータバンクを立ち上げ、絶滅種と、動物が捕獲される場所や動物輸出ルートなど密売に脅かされている種の情報を盛り込んだ地図や報告書を作成する。次にキャンペーン、セミナー、監視員養成講座などの環境教育を実施。最後に環境政策提案書を作成し、環境政策の欠陥を指摘する。
世界で最も危険にさらされている生態系の一つとして指摘される大西洋沿岸森林は現在、もとの領域百三十万平米の一六・四%しか残っていない。
「大学や研究所によって多くの調査が行われたが、それらは系統だったものではなく、動物への接近が容易な場所も明らかにしていない。サンパウロ州の大西洋沿岸森林に住む動物の生態のデータバンクをサンパウロ州は持っていない」とオリヴェイラサンパウロ州森林研究所州立公園保護部長はコメントした。
「動物は環境レベルと人間の及ぼすインパクトを計る第一の指標だ」と同部長は話を締めくくった。