5月21日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】裁判所の代表らが十九日、判事を裁判所の運営活動から遠ざける政府の提案に逆らった。
「仮面ははがされた」。フランシスコ・ファウスト高等労働裁判所長は「政府は裁判所の運営のみならず、裁判官の経歴を管理しつつ、自分に都合がいいように判事を任命したり辞任させたりする特権を手に入れることを望んでいる」と述べた。
十九日付のエスタード紙に掲載されたインタビュー記事でルジオ・ルノー司法行政改革局長は政府の提案を説明した。「判事は裁かねばならないが、運営する必要はない」ものだという。
ニルソン・ナーヴェス高等司法裁判所長は法務省に従属する組織の創設は司法権の独立を侵害しうるので、「司法改革は司法自身の提案から始めるべき」と
話した。
裁判官らの憤りはルノー局長が判事を運営から遠ざける必要性を正当化するために引き合いに出した例でさらに高まった。同局長はサンパウロ労働フォーラムの予算を横流しし、八年の刑で起訴されたニコラウ・ドス・サントス・ネット判事を引き合いに出したのだ。
「ニコラウは自分が何をしていたかよく知っていた。その事件は特別なものだ。ルノー局長らは裁判官全員を攻撃するために二、三の例を引っ張ってきたに過ぎない」とナーヴェス所長は反発した。