5月23日(金)
【東京支社】五月十九日、公文・鶴見教室(神奈川県)では、外国人生徒の音読発表会が行われた。
発表会には、幼稚園生から七十代の社会人までの外国人生徒(通信制を含め)約六十名が参加。その大半は在日ブラジル人で、教室で学習したポルトガル語、あるいは日本語で、それぞれの教材の音読を披露した。
同教室で年少者の多くはポルトガル語を学び、年長者たちは日本語を学んでいる。
各人の個性や可能性を伸ばす公文式メソッドで知られる公文式教室は、日本国内の約一万八千教室では、数学・英語・国語の三教科を中心に約百四十万人が学んでいる。また二〇〇二年四月現在、海外四十二カ国・地域で、百四十万人が学習している。
一九八四年には、在日外国人の日本語学習のために日本語教室が開設された。現在、日本全国に約九百教室で、在日外国人学習者が学んでいる。またブラジルなど九カ国、約三万人の生徒が公文式日本語を学んでいる。海外開設の日本語教室も全く同じ教材を使用しているので、日本で始めた日本語学習を海外教室で続けることも可能である。
鶴見教室で日本語を学ぶ七十二歳の金城ユキ子さんは、在日中の娘さんの病気で二〇〇一年十二月、来日。今も透析中の娘さんと暮らしている。
二世の金城さんは、ブラジルのナショナリズムの高まりと日米開戦で日本語教育が禁じられ、日本語を学ぶ機会を失った。
二カ月前、娘さんに聞き、鶴見教室に入会した。
金城さんは、日本語の音読の発表を終えると、ポルトガル語でブラジルの子どもたちに勉強の大切さを語りかけた。
音読のほか、ブラジルの童謡や「ブラジル発見」の寸劇や子供たちが演じた。
家族も、わが子の発表を熱心に見守っていた。