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「みんな親切でビックリ」=柔道三段の大熊領事着任

5月28日(水)

 「メトロに乗ったら、みんな親切なのでビックリ。年寄に席は譲るし、立っている人の荷物を持ってあげたり。今の日本よりモラルがいいぐらいですよ――」と、サンパウロ総領事館(赤阪清隆)に四月十八日に着任した大熊博文領事(三七、愛知県出身)は、任地の意外な第一印象を語った。
 同領事は愛知県警からの赴任で、警備・安全対策を担当。二十七日、挨拶のために来社した。今回のブラジルでの経験が、帰国後の日系人対策に役立つという将来ヴィジョンを持っており、最初からサンパウロを第一希望にしていた。
 県警では刑事畑の経歴が長く、デカセギの犯罪にも詳しい。五万人以上という最多デカセギ在住者数を誇る愛知県では、ブラジル人の青少年犯罪が多いが「大半は軽犯罪の部類」と説明し、「こちらの犯罪は日本と比べると段違い」と感じているそう。
 「文化の違いでも問題が発生している。今後のためにいろいろな経験をここで積みたい」と抱負を語る。
 趣味はスポーツ全般で、「もう錆びついちゃってますよ」と笑いながら謙遜するが、実は柔道三段の腕前。