5月30日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十九日】サンパウロ州工業連盟(Fiesp)は二十八日、ルーラ政権が行おうとする税制改革を厳しく批判する文書を発表した。
同連盟によると、もし改革案が承認されたら「税制は経済の牽引車ではなくブレーキとなる」。同文書は税負担の増加を認める政府案の「欠陥」を指摘、小切手税(CPMF)の継続を批判し、社会保険融資納付金(Cofins)の部分的変更は「負担増を認めることになる」と明言している。
政府の草案は税制の将来的変更に向かう道を開くものではない。「年金、政治改革、労働問題などもある。ずっと後になって初めて税制問題に取り組めるだろう。そしてその時までに多くの企業はつぶれているだろう」とピヴァ会長は同草案に反対した。
同文書を下院議員らに渡す日程はまだ決まっていない。だが、同連盟は議会に改革案を変更するよう、議会に圧力をかけるつもりだ。「たとえ改革が概念的に正しいとしても、現在の改革案自体は非常に貧弱だ。企業家の目から見ると、改革は機能しない」と同会長は述べた。
Fiespの批判は政府を驚かせたが、経済チームを揺さぶるには至らなかった。アピー財務省事務局長官は、改革案は「閉ざされた内閣」によって作成されたものではなく、社会で広く議論されたことを思い出すことが肝要と述べた。Fiespに厳しく批判された点の一つは税負担の増加だが、政府の改革案は持続的成長の条件として現行税制の簡素化を認めるもので、増税は意図していないと同長官は反論した。
ヴィエイラ・リオ州工業連盟会長は、改革案は増税と一切関係がない、と政府を擁護した。ポン・デ・アスーカールグループのジニス会長は税制改革の議論に適当な場所は議会で、Fiespには自分たちの利益を守るための特別委員会があると、Fiespの批判に反対の立場を示した。