5月30日(金)
【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙十八日】サンパウロ州の海には少なくとも五十五種類のサメが生息している。サンパウロ州立大学(Unesp)の調査によれば、同州の海岸、沿岸はサメ、エイの産卵、生育の場となっている。同大学は、サンパウロ州海岸の中部から南部にかけて、十七種のサメを浅い所で確認している。
サンパウロ州で最もよく見られるサメはカッソン=フランゴ(ブラジルヒラガシラ、体長八十センチ)、カッソン=マルテーロ(シュモクザメ、四メートル、四百キロ)、トゥバロン・ガーリャ=プレッタ(カマストガリザメ)。同州イタニャエン市の漁師が捕獲したサメの九九%はこれら三種で占められている。ただし、最も多い種類はカッソン=アンジョ(カスザメ、一・七メートル、二十キロ)で、全体の六〇%。
サメは海洋生物の食物連鎖の頂点に立ち、生態系の指示計の役目を果たす。同時に弱者をえさにすることで、生態系の種を安定させる調整役も果たしている。
サメは一九七〇年代末、大手漁業会社の乱獲で激減した。年間に一億匹のサメが漁業の犠牲になった。
サメの触覚は口にある。そのため何でも口にする。好奇心も強い。これが『人食いザメ』のイメージにつながった。サメの体には感覚神経が張り巡らされており、数百メートル先の動物の動きも感じ取る。
ブラジルには八十八種のサメがいると記録されている。最も危険なサメは、ペルナンブーコ州沖に生息するカベッサ=シャッタ(オオメジロザメ)とチーグレ(イタチザメ)だ。