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大統領エヴィアンへ=途上国を代表して意見

5月31日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三十日】ルーラ大統領が特別招待を受けたG8サミット会場のエヴィアンは、テロ防止のため物々しい雰囲気に包まれている。サミットは一日始まる予定だが会場周辺は、七万人のデモ隊と一万五千人の治安部隊が待つ。
 大統領は、レーマン湖畔のスイス側にそびえるベゥ・ルィバジェ城に、途上国十二カ国の特別招待客とともに宿泊する。ルーラ大統領は二日、途上国を代表して意見を述べる文書をシラク仏大統領に提出する。
 スイス陸軍のケルン大佐は、エヴィアン隣接のスイス軍基地にミサイル部隊を待機させて要人警護の指揮を執っている。ローザンヌとジュネーヴではG8に抗議するデモ隊が、続々到着。PTと共闘してきた市民団体ATTACが、デモ隊の中心となっている。
 デモ隊の中に潜伏する神出鬼没のテロリストを、スイス当局は警戒している。デモ隊はいったんフランス南東部のアンネマスに集結し、G8に並行して反グローバル宣言集会を開き気勢を上げた。デモ隊がエヴィアンの会場へ接近するのを阻止するために治安部隊が、配置されている。
 アンネマス市内で二十九日、デモ隊五千人と警官隊が激しく衝突し投石や催涙ガスが投じられた。同市内は商店主が大金を出して、市内各所にコンクリートの防壁やバリケードを張り、戦場のような警戒態勢だ。
 G8開催日の一日には、デモ隊が「G8植民地主義」や「八人対一億人」などのスローガンを掲げて行進する。