「太陽の季節」を発表の頃から石原慎太郎という作家は賑やかな人である。趣味のヨットはプロ級の腕前だし政治家としても剛腕発言で鳴る。東京の都知事になると腕は益々冴え防災訓練に自衛隊を参加させ一部の新聞から批判されもした。が都民人気は抜群だ。都立銀行の創設を発表したかと思うと、朝鮮総連の土地・建物にも課税すると忙しい▼総連は都内に中央本部などを所有しているが、美濃部亮吉知事の七七年に「外交機関に準ずる」として固定資産税を免除にしてきたの経緯がある。当時の社会党も動き、とりわけ高沢虎男衆議が積極的だったとする証言は多い。社会党と北朝鮮系の経営者が多いパチンコ業界との腐れ縁との疑惑が政界を騒がせたこともある。美濃部氏は革新派で社会党に極めて近い人物である▼これで「外交機関に準ずる」の謎解きができる。総連の正式名は在日朝鮮人総連合会であり、不正融資や横領で話題になった朝銀などの上部組織と見ていい。北朝鮮の万景峰号の受け入れもするし「外交」に近い仕事もあるだろうが、実態は裏工作だろうし北朝鮮への拉致事件や不正送金にも携わっているのは公然の秘密である▼日銀が調査したところによると、九〇年から九一年にかけての送金額は一千八百億円。金日成が六十歳の誕生日を迎えたときにパチンコ業者は軒並み一億円の献金したの情報もる。総連は抗議するだろうし、在日している北朝鮮系の一部も騒ぐかもしれないが、この石原都知事の勇気ある決断は正しい。 (遯)
03/05/31