6月4日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】チエテ川が〇四年後半以降、貨物輸送から旅客輸送にまで使われる。
第一段階で州政府はサンパウロ市に二つの運河を建設する。一つはペーニャ堰(せき)からセボロンせきまでの運河で二つの堰は数カ月以内に完成する予定。もう一つはセボロン堰からカラピクイーバ堰までの運河。二つの運河の総延長は三十五キロとなる。
第二段階では、運河をサンパウロ市南部のピニェイロス川まで延長する。数年前に開業した河岸沿いの鉄道駅と連絡させる可能性も検討されている。
二つの運河は、チエテ川とパラナ川を結ぶ運河で採用されたモデルを例に、州政府の許可を得た民間企業によって管理される。同企業は船の運行も行う。初めのうち都市地域内を運ばれる貨物は、サンパウロ市で収集されるゴミの一部、チエテ川の川底をしゅんせつした土砂、普通トレーラーで運搬される大型貨物となる。将来的に州政府は貨物に加え、人や観光客の運搬も検討している。しかし、その計画はチエテ川の浄化に投資を続け、〇八年に大都市圏の各市が下水を川に流さなくなる、第三段階が終了した後にのみ達成される。
パラグアイとつながるチエテ=パラナ運河と二つの運河の接続は、カラピクイーバとバーラ・ボニータ間の川の自然条件が航行に適さないため、計画に記載されていない。
運河の使用で河岸を通行するトラック数と運搬コストの減少、環境の汚染レベルの低下が期待されている。運河の運搬コストは道路の三分の一で、最終価格の低下、競争力の強化につながるという。