エコノミーア

6月4日(水)

 ブラジルに直接投資を行っていた大部分の米国系多国籍企業が、ブラジル国内の同系企業での操業状態に否定的評価を下している。これら企業は製造ラインの今後の設備投資を見合わせるという。特に電気と電話は最も悲観的予測をしており、エレトロパウロ社の親会社AESは引き揚げを検討しているようだ。
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 ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団の調査によれば、ほとんどの国内企業が近年、設備投資を行っていないので下半期に景気回復があれば国内需要に応じられないと警告している。海外からの注文があれば、発展のチャンスをみすみす見過ごすことになるとみている。四月現在の工業設備の稼働率は八一%とされ、昨年同月比の一・六倍という。
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 コンガス社がボリヴィアガス・パイプラインの使用を独占しているとしてガラスのナジル・フィゲイレドとパルプのクラビンが訴訟手続きを始めた。両社はコンガスがガス配給のみに独占権を認められているが、パイプラインの独占使用は認められていないという。コンガスのガス配給価格は法外に高いので、両社はボリヴィアから直接購入すると報告した。
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 東北伯地域にショッピング・センター(SC)のブームが起きている。現在全国のSCの一五・五%が東北伯地域にある。来年は同地域へのSCの進出率は全伯一となり、二億五百万レアルの新規投資が見込まれている。ペルナンブーコ州は、今年上半期に二カ所がオープンした。今年度の同地域のSCは、一五・六%増の売上高見込みだ。