6月5日(木)
【アゴーラ紙四日付】主要八カ国(G8)と新興国・途上国首脳によるサミット拡大会合で一日に行われたルーラ大統領の演説での『飢餓ゼロ基金』設立案は、結果的に蚊帳の外に放置される形になった。ロシアを含む先進国八カ国は三日、共同声明を発表した。
ルーラ案は、声明書にわずか四行触れられるにとどまった。飢餓は世界の数百万人を襲っており「すぐに食糧供給が必要」とG8は再確認し、詳細は追って報告されると述べられている。八カ国による共同声明の大部分は、世界経済情勢、テロ対策、中東紛争の問題で占められた。
ルーラ大統領は、『飢餓ゼロ基金』設立のための資金づくりに二通りの方法を提唱した。国際的な武器の取引に対し課税すること。もう一つは開発途上にある債務国が債権国に支払う金利を充てる方法。「この基金で飢餓状態にある人々に食糧を供給し、飢餓の基となる社会構造を改善する」ように訴えた。G8の中でシラク仏国大統領だけが、「武器課税によって飢餓ゼロ基金の原資を獲得する方法は、悪くない」と支持した。
G8は、世界の労働市場と社会保険の分野における構造を改革することを約束した。