老人クラブ連合会のさきのカラオケダンスパーティ(バイレ)の参加者は、最年少五十一歳、最高齢八十七歳であった。若い人たちばかりのパーティもある。若年、高年を問わず、日系人のダンス熱は高まる一方だという▼にもかかわらず、景気停滞のせいか、競合する催しが多いせいか、バイレの入場料をむやみに値上げできないそうだ。いくら好きな人たちが集まる催しとはいえ、限度があるらしい。主催者はよく周囲と比較し、考えてラゾアーベル(妥当な)料金を設定する▼二、三世の中堅層が集まるピラチニンガ文体協のバイレは、年二回開催され、一回の入場者は三百人ほどのようだ。実は、四百人くらい来てほしい。役員たちが言う。「このごろ、バイレが多い。県人会なども盛んにやるし……」▼少し高めの入場料設定は、生バンドがはいるから、だ。ほかにも生バンドで、プロの歌手が舞台に立つバイレもある。やはり、高めである。カラオケだけでやるのは、バンド付きに比べ、料金は三分の一が常識?。〃客引き〃作戦は、会場内でカフェ、果物を食べ放題とするなど、年配が多いとみそ汁まで出る。これぞブラジル風なのである▼最近、ある県人会のダンス教室の講師が亡くなったが、その教室は途切れることなく存続している。指導後継者が育っており、教室を続けてほしいという要望が強かったのである。踊っている人の表情を見ればわかる。楽しいのだ。パーティはなお増える傾向、同慶の至りである。 (神)
03/06/06