6月7日(土)
ブラジル広島県人会(大西博巳会長)が昨年九月より建設工事を進めてきた新会館(総工費一億八千万円)が五月末に完成、大西会長、水馬愛子広島日伯協会副会長、林恒清ブラジル戸田建設取締役社長ら約三十人が五日、サンパウロ市アクリマソン区タマンダレー街八〇〇番の同会館に集り、仕上がり具合を確かめた。関係者にとっては、初のお披露目になった。
地上四階、地下一階。地下駐車場から、大西会長の案内で館内を見て回った。 同会長は、「こんなに幸せな日はありません。一生心に残るものだと思います」と、関係者の支援で会館の新築ができたことを喜んだ。
設計上、最も気を使ったのは騒音防止。カラオケを楽しんだりするおりに、周囲の住民に迷惑をかけたくはないからだ。
一階の多目的ホール(二百三十人収容可)は二重窓にし、間に空気を入れることで防音効果を持たせた。
林社長は、「これで音が外に漏れる心配はありません」と、保証する。
宿泊施設(四階)はトイレ、シャワー付きのスイートと、共同トイレの二タイプに分かれる。高い階にあるということで、水回りに十分注意を払ったという。
三階には、事務室や会議室が並ぶ。展示スペースでは原爆に関するパネルを常設展示、被爆地広島をPRする。
このほか、屋外コートや道場も整う。大西会長は、「地方から野球チームが来聖したおりには、道場を合宿所に使ってもらいたい」と、張り切っている。
館内設備が整ったことで、新規事業に乗り出すことも可能になった。日本語教室をスタートさせるほか、お好み焼きのレストランを月に一回程度、出すことも検討中だ。
地階のテナントには、既に三件が入居を希望しており、近々、決まる。仮事務所からの移転の予定。
藤田雄山県知事を迎えての竣工式は七月二十七日に開かれる。